第1回
受賞作品の紹介
大 賞
こうさん(永岡皐さん)の「ふくしまリンゴおむす美」
こうさんのお家では、寒くなってくると、おばあちゃんが毎年たくさんりんごをもってきてくれるそうで、こうくんはそのりんごが大好きで、いつも食べています。
福島のりんごのおいしさをもっと知ってもらいたいという思いで、むすんでくれました。
● 材料
- ・米(福、笑い又は天のつぶ)
- ・りんご(福島県産)
- ・白ゴマ
- ・★ドレッシング(砂糖、塩、だしの素、酢、醤油、水、鰹節)
● 作り方
- ① りんごの皮をむく。中身と皮をそれぞれあらいみじん切りにする。
- ② ★ドレッシングと①を入れて10分待つ。時々混ぜる。
- ③ ご飯に②のりんごと白ゴマを混ぜる。
- ④ 大事にむすんで、できあがり!
<おまけ>
アレンジレシピ~カリカリ食感が好きな人~
①でむいた皮をお皿に乗せて、ラップをせずに水分がとぶまでレンジで温める。レンジから出してそのまま置いておくとカリカリになるので、指で細かくして③に混ぜる。
準大賞
半農栄養士・佐藤安さんの「九十九里⭐︎海と里の恵み にぼしとピーナッツのみそバタ焼きおむす美」
栄養価の高いいわし、発酵食品のみそ、エネルギー豊富なバターとお米を「おむす美」として一緒に美味しく味わうことで、健康な人が増えたらという思いが込められています。
九十九里で獲れるいわし、千葉県産の落花生やみそと合わせた絶品のご当地おむす美です。
● 材料
- ・米(コシヒカリ)
- ・にぼし(九十九里のいわし)
- ・ピーナッツ(千葉県産半立)
- ・みそ
- ・みりん
- ・バター
● 作り方
- ➀ フライパンでにぼしとピーナッツを軽く煎る、皿に取り出す。
- ➁ フライパンにみりんとみそを入れ、煮詰めたら、➀を戻す。
- ③ 炊いたご飯をフライパンに入れて混ぜ、むすぶ。
- ④ (フライパンをきれいにしたら)フライパンにバターを溶かし、③のおむすびをこんがり焼く。
特別賞
食堂みどりさんの「冷や汁おむす美」
宮崎の郷土料理の冷や汁をおむす美にアレンジ!
焼いたおむすびのふんわり香ばしい香りが食欲をそそります。
● 材料
- ・米(ひのひかり)
- ・出し汁
- ・きゅうり(宮崎県産)
- ・豆腐
- ・みょうが
- ・大葉
- ・みりん
- ・焼いたアジの干物(ほぐし身)
- ・いりごま
- ・味噌
● 作り方
- ➀ きゅうりは輪切り、みょうがは薄切り、豆腐は水切りをする。
- ➁ アジの干物、いりごま、味噌をすり鉢で擦る。
- ③ 炊いたご飯に➁の半量、大葉をさっくり混ぜ合わせ、固めのおむす美を握る。
- ④ 残りの②とみりんを混ぜ合わせ、③のおむすびの上にのせ、オーブントースターでこんがり焦げ目がつくまで焼く。
- ➄ 器におむす美、きゅうり、豆腐、みょうがを添え、出し汁をまわしかける。
ゆかどりさんの「土佐のゆずみそかつおおむす美」
高知の名産カツオのうま味を凝縮!柚子みそと一緒に食べることで、さわやかな香りが口いっぱいに広がります。
生魚が苦手な方にも楽しめるかつおのおむすびになっています。
● 材料
- ・米(仁井田米)
- ・かつお
- ・柚子胡椒
- ・柚子みそ(柚子は高知県産)
- ・酒
- ・片栗粉
- ・大葉
- ・濃口醤油
● 作り方
- ➀ 酒、濃口醤油、柚子胡椒を混ぜ合わせる。
- ➁ 水気をふき取ったかつおに➀のたれを絡めて、冷蔵庫に10分ほど置く。
- ③ かつおの余分な汁気をふき取り、片栗粉をまぶす。
- ④ 170度に熱した油で③のかつおを揚げる。
- ⑤ ご飯を三角ににぎり、薄く柚子みそを塗る。上に大葉をのせ、さらに柚子みそをのせ、揚げたかつおを置く。
- ⑥ 食べる直前にパリパリの海苔を巻く。
梅花女子大学・東四柳ゼミさんの「多幸結美(たこむすび)~多くの幸せ、結ぶ美味しさ~」
梅花女子大学食文化学部食文化学科・東四柳ゼミは、関西の食文化を中心に、和食文化の豊かさについて研究しています。
ゼミ生の主な出身地である大阪と兵庫から、次世代に伝えたい地域遺産「たこ焼(大阪)」と「たこ飯(兵庫)」を巧みに融合しました。
関西地方(二府四県)の食材を使用し、令和の郷土食に育ってほしいとの思いも込められています。子どもから大人までみんなが大好きな味ですが、たこ飯の味変やチーズをのせて焼きおにぎりにするなど、様々なアレンジも楽しめます。
● 材料
- ・たこ飯:米(滋賀近江米)、明石のたこ、生姜、あげ玉、醤油(和歌山湯浅醤油)、みりん(伏見本みりん)、酒(摂津酒)
- ・マヨネーズ
- ・たこ焼きソース(オリバーソース)
- ・かつおぶし
- ・ごろごろ水
● 作り方
- ➀ たこをきれいに洗い、小さめに切る。生姜は細かく刻む。
- ➁ 炊飯器に米、たこ、生姜、醤油、みりん、酒をいれ、水を注ぎ、ざっとひと混ぜし、炊く。
- ③ 炊きあがった「たこ飯」に、あげ玉を加え、サックリと混ぜ合わせ、一口大に優しく結ぶ。
- ④ たこ焼ソース、マヨネーズ、かつおぶしをかけて、完成!
おむすびころりんさんの「南信州の玉手むすび」
玉手箱ならぬ玉手むすびで南信州の自然の恵み、住む人たちの伝統や文化を、おむすびに美味しく包んでいます。
● 材料
- ・うるち米(うるち米風さやか)
- ・かぶ菜(源助かぶ菜)
- ・鹿肉大和煮缶詰(信州阿智村育ち鹿肉大和煮缶詰)
- ・ゆべし(五百万石ゆべし柚っ子)
- ・こんにゃく(ちづこんにゃく)
- ・ぶなしめじ(南信州産)
- ・味噌(上久堅天然醸造味噌)
- ・柚子の皮
- ・塩
- ・ごま油
● 作り方
- (下準備・前日)かぶ菜を洗って、水気を切り、塩をふって、しんなりするまでもみ、ラップをして冷蔵庫に保存する。
- ➀ 柚子の皮は薄切り→千切りにする。こんにゃくは5mm×5mm×3㎝に切る。
- ➁ フライパンにぶなしめじ、ごま油、味噌を入れ、弱火でゆっくり加熱する。こんにゃくを加え、さらに炒める。
- ③ ラップを敷いたお茶碗に炊いたご飯を入れ、平たく延ばし、ゆべし、柚子の皮、鹿肉、②をのせ、ラップごと三角に形作る。
- ④ ③に塩漬けしたかぶ菜を広げて、かぶせて覆い、三角に形作る。
国際賞
タイさんの「ピーナツ三色おにぎりトリオ」
第1回の概要
第1回ご当地おむす美大賞にたくさんのご応募を頂き、ありがとうございました。
日本全国、海外から全884作品 (Web:584、郵送:300)の応募がありました。
予備選考では63作品が選考され、その中から本選に進出する6作品が決定しました。
2024年2月27日(火)に大阪で本選を開催し、各賞の受賞作品が決定しました。
グランプリ大会
【本選の様子】
第1回ご当地おむす美
大賞の募集について
- 名称
- 公推協カップ 第1回ご当地おむす美大賞
- 目的・概要
- ユネスコの無形⽂化遺産に登録された和⾷。中でも最も⼿軽な和⾷といえる〝おむすび〟をより魅⼒的に進化させ、低迷する⽶⾷の促進につなげます。⼈々の⼼と体の健康増進を図り⽣活⼒を向上させ、地域の活性化、SDGsの達成に貢献することを目指し本グランプリを開催します。
- ご当地おむす美
(おにぎり、にぎりめし)の条件 -
- ⼤きさ、重さ、形の規定はありません。
- ⽶は必ず使ってください。⽶の種類は問いません。雑穀とすることも可能です。
- ご当地(応募者が居住する都道府県)に関連する⾷材を使うか、ご当地の⾷⽂化・郷⼟料理を作品に取り⼊れてください。両⽅でも構いません。
- ⼈の⼿でにぎる・むすんでください。型枠を使⽤しても構いません。
- 30分以内で作れるものとしてください。下準備の時間は含みません。(ご飯炊き上げまでを下準備とします)
- 広く市販されている材料を使用し、再現調理が可能なものとしてください。
- 応募資格
- 年齢や性別、居住地、国籍、プロ・アマは問いません。応募無料。
個⼈または団体での応募とし、同⼀の個人・団体からの応募は3作品までとします。
本選に進出した場合に、令和6年2⽉に⼤阪で開催される⼤会へ出場し、調理できることが条件です(レシピを再現する調理者との事前打ち合わせを含む)。 応募者が中学⽣以下の⽅は、本選参加の際に保護者等の同伴が必要です。 - 募集期間
- 2023年9月1日(金)〜11月30日(木)
※ただし先着約500作品に達した時点で締め切ります。 - 審査基準・選考⽅法
- (1)審査基準 1.味 2.健康 3.地域性 4.独創性 5.デザイン 6.再現性 7.SDGs
(2)選考⽅法 選考委員による予備選考を経て、令和6年2⽉ にホテルロイヤルクラシック⼤阪(大阪市)にて本選(最終公開選考)を⾏い、全国6ブロックごと に選出された計6作品が出場。選考委員と観客の投票によって大賞ほか各賞を決定します。 - 本選出場者
- 2024年1⽉頃に本選出場者のみに連絡します。
2024年2⽉に⼤阪で開催される本選へ出場し、調理していただきます。
参加者交通費は当事務局が負担します。おむす美の材料は原則当事務局が⽤意します。 - 表彰
- ⼤賞(グランプリ) 1作品 賞⾦50万円
準⼤賞 1作品 賞⾦20万円
特別賞 4作品 賞⾦10万円
- 著作権
- 作品の著作権は主催者(⼀般社団法⼈農林⽔産協会)に帰属します。
選考委員
-選考委員長-
石毛 直道
京都大学卒。農学博士。
元国立民族学博物館館長。
アフリカ、東アジアなどで食文化の調査・研究。
著書に『食事の文明論』など
-選考委員-
神崎 宣武
民俗学者
和食文化国民会議顧問
1944年岡山県生まれ。
武蔵野美術大学卒。チベットなどで民俗の調査研究。郷里の神社で神職を務める。元旅の文化研究所所長。
著書に『酒の日本文化』など
後藤 加寿子
料理研究家
和食文化国民会議副会長
武者小路千家家元の長女として京都に生まれる。京料理や懐石に造詣が深く、現代の家庭向けに『和の食と心』提案。
著書に『茶懐石に学ぶ日日の料理』など
田中 愛子
日本フードスタディーズカレッジ理事長
フードアクティビスト協会代表
<食と環境>について学ぶ”日本フードスタディーズカレッジ”を設立、世界の国際フードスタディーズ学会に多数出席。 有形文化財新井邸にて、英語での日本の食文化や日本料理コースは、国際交流の場にもなっている。
著書に『食卓の上のフィロソフィー』など
満田 健児
「懐石料理 とよなか桜会」 店主
1969 年静岡県生まれ。
大阪あべの辻調理師専門学校卒。「桝田」「なだ万」で修業。「ミシュランガイド京都・大阪2010」で星を獲得。12年版から二つ星獲得。
日々おにぎり / ゆこ
おにぎり作家
エッセイスト
和歌山県生まれ。
2020年からお昼ごはん用に作ったおにぎりの写真をInstagram に投稿開始。著書に『毎日おにぎり365日』など
工藤 恵
ジャーナリスト、国際薬膳師
フードコーディネーター
1979年東京都生まれ。
上智大学卒。2002年から共同通信文化部記者。同文化部で国内外の食をはじめ文化を取材・報道。共著に『進化する日本の食』など